仮想空間聴診シミュレータ アイパクス

 iPaxは、より質の高い、患者思考の医学教育のために開発された仮想空間聴診シミュレータです。iPaxの名前は「inspection」「palpation」「auscultation」「examination」に由来し、ベッドサイド診察技法学習システムとして活躍することを願って命名されました。


1.臨床的な聴診音を再現

1.音源とクラウドシステム

 実際の患者聴診音を再現するために、独自の編集技術とシステムを開発しました。

 心音や肺音は、患者さんから録音した場合でも、録音時に摩擦音や環境音が混入してしまいます。テレメディカは特殊な処理技術を開発、ノイズ除去に成功しました。これらの音源を仮想空間シミュレータiPaxに搭載し、患者さんを聴診するのと同じように聴診部位を変えると音が変化する聴診教育システムを完成させました。

 iPaxは専用サイトkikuzosound.comでご利用いただけます(中国国内専用サイトはkikuzosound.cn)。

監修・指導

心 音 髙階經和先生(公社)臨床心臓病学教育研究会理事長

肺 音 皿谷 健先生 杏林大学呼吸器内科准教授

指 導 日臺 智明先生 日本大学医学部 医学教育センター 教授

2.専用スピーカ「聴くゾウ」

 聴くゾウは、生体臓器音の周波数帯域だけを再生するiPax専用スピーカです。ハンディサイズ(小型)でありながら、20Hzの重低音を出力します。逆に生体が発しない帯域(高周波)の音は再生しません。

 パソコン・スマートホンの内部にはたくさんの電子部品が組み込まれており、それらの電子部品が高周波のノイズを発生させる場合があります。通常の市販スピーカ・イヤホン・ヘッドホンは、幅広い帯域すなわち高周波の音を再生する設計のため、これらの再生機器を使った場合は「チリチリ」いった高周波電子ノイズが、心音や肺音といっしょに聞こえてしまいます。心音や肺音に電子ノイズが混ざると心雑音や副雑音との聴き分けを難しくする可能性があります。他方、聴くゾウは高周波は再生しないため、リアルな音として聴くことができます。

iPax専用スピーカ聴くゾウ

(パイオニア株式会社に委託して製造)

 聴くゾウのシリコン面(聴診器をあてる部分)を触れると、脈やスリルを感じることもできます。

特許

日本特許 特許第6328223号
米国特許 US Pat.11,113,990

欧州特許 EU Pat.3503077


2.iPaxの機能と操作

1.iPaxのリアルな聴診

 iPaxは、前胸部/背部イラスト上で画面上の聴診器アイコンを移動させて音を聴く仕様になっています。前胸部や背部には多数の音源が設置され、すべて同時再生されます。しかし、端末から出力される音は、聴診器アイコンが接した部位だけ。さらに各音源は、チェストピースアイコンの移動に伴いグラデーションがかかる設計です。これらの仕様により、まるで実際の患者さんを聴診しているかのようにiPax上で聴診することができます。

2.基本操作 

 iPaxの画面には、右側に心音ボタン、脈ボタン、肺音ボタンが設置されています。それぞれのボタンは、クリックするごとにON⇆OFFが切り替わります。心音だけを聴いたり、心音と肺音を同時に聴いたりと、オンデマンドに音の出力を切り換えることが可能です。

 背部に切り替えるときは、心音ボタンの横にある🔄を押下します。

 音源は最後まで再生されると、画面左下の円形矢印が点滅しはじめます。この点滅を押下すると音源がリセットされ、再び音を聴くことができるようになります(自動リピート機能はありません)。

 下記はiPaxの大動脈弁狭窄の例です。胸部あるいは背部イラスト上をクリック(またはタップ)して音を聴いてみてください。頸部や鎖骨上に放散する心雑音も再現しています。

※音を聴くときはイヤホンをご利用ください。

下記の画面の「OK」を押下し、続いて前胸部イラスト上をクリックしてください。チェストピースアイコンが移動し、その部位の音が聴こえはじめます。

3.オフライン機能

 

 iPax画面の右下にある「オフラインボタン」を押すと、その症例が別タブで開きます。この状態にした症例はインターネット回線が切れても利用できます。

4.iPaxの種類

 iPaxは、医学教育で必要な「心音症例」、「肺音症例」をほとんど全て揃えています。また、解剖学的に聴診部が確認できる「スケルトン症例」もあります。「ファインクラックルズ」や「ウィージズ」などの副雑音は、複数パターンを掲載しています。さらに、レントゲンや心電図など実際の症例から得られた情報から作成した「ケーススタディ」も用意しています。

 聴診ライブラリには、mp3やmp4のコンテンツ(心音、肺音、腸音、コロトコフ音、透析シャント音など)があります。

血圧測定演習のための「聴診法と触診法のコンテンツ」は、聴くゾウを2台接続して利用します。聴診法と触診法を同時に実施することができます(左写真;学校法人向陽学園 向陽高等学校看護科・看護専攻科の血圧測定演習風景)。

5.聴診クイズ

 2つのタイプのクイズ(mp3再生とiPax聴診)があります。どちらも最後に正誤表が表示され、解説ページを開くとクイズの回答と解説を見ることができます。

 iPaxサイト内で「聴診試験」が実施できます。試験画面のデザインはクイズに類似していますが、以下の点が異なります。

  • クイズは何度でも同じ問題を利用できますが、試験は1回だけしか利用できません。
  • 試験の場合は「正誤や解説」は表示されません。最後の問題が終了すると受験者に「試験終了メール」が自動発行されるとともに、管理者ページに受験者のデータが記録されます。

 管理者ページでは、受験者がどの問題を解き、どの選択肢を選んだかなどのログが確認できます。全てのデータはcsvダウンロードが可能です。

管理者ログ画面:データダウンロードはページ右上のcsvアイコンから

3.聴くゾウの接続と設定

接続:聴くゾウに付属している3.5㎜ステレオケーブルで聴くゾウとパソコンを接続します(聴くゾウにはBluetoothの機能はありません)。

音量:パソコン側50%~70%前後で固定、聴くゾウ側は最小。この状態で音量を確認してください。

 聴くゾウを触診器として利用する場合は、聴くゾウの音量を「最大」にしてください。これでスリルや脈を触れることができます。音量調整ダイヤルは、電源スイッチの横にあります。

脈機能をつかう(L/R分岐ケーブル)

 脈の機能を利用するときは、付属のL/R分岐ケーブルを使います。分岐ケーブルのオス側をパソコンに接続し、メス側に聴くゾウを1台ずつ接続します。

 実際のL/R分岐ケーブルには「Auscultation」と「Palpation」のネームタグが付いています。「Auscultation側に接続した聴くゾウの音量は最小」「Palpation側は最大音量」でご利用ください。

※脈の触診をするときは、シリコン面に指を軽くのせてください。強く押さえると脈が触れづらくなります。

※注意!

 聴くゾウを使用しない場合は外部スピーカまたはイヤホンをご利用ください。パソコンやタブレット、スマートホンに内蔵されたスピーカでは音がほとんど聴こえません。


4.iPaxライセンスと管理機能

1.iPaxライセンス(1年間契約または複数年契約にて提供させていただきます)

 医療系大学やシミュレーションセンター、病院、医局などでご利用いただく場合は「大学用ライセンス」をお申し込みください。大学用ライセンスには4つの種類があります。看護大学や医療系学部、医療系専門学校向けの「基本プラン」、医学部・医科大学や卒後教育向けの「心音肺音プラン」。この他「肺音プラン」と「心音プラン」を用意しています。症例詳細は下記のPDFをご覧ください。

2.学生ライセンスと管理機能

 「学生ライセンス」は、学生が個人でiPaxを利用するためのライセンスです。スマートホンやタブレットでもご利用いただけます(イヤホン利用推奨)。

  学生利用履歴を管理する「管理機能(管理ページ)」も用意されています。管理ページから、大学で作成したオリジナル症例が設置できます。お手持ちのデータ(レントゲンやCTなどの画像、UCGなどの動画)を追加して、オンデマンドに自大学学生に公開できます。

※大学用ライセンス、学生ライセンス、管理機能ともに、1年間または複数年契約で提供させていただいています。

※大学用ライセンスには1ライセンスあたり聴くゾウ1セット(2台)が付いています。聴くゾウの追加が必要な場合はご相談ください。なお、聴くゾウの販売はしていません。

3.クイズ・試験問題の設定

 管理ページから、クイズや試験問題を設置することができます(順番固定とランダム出題の選択可)。多数の問題(問題プール)を用意し出題数を指定すれば、システムがランダムに問題を抽出してUI側に表示します。各問題は制限時間設定が可能です。

4.ライブモニタリング機能

 管理画面から「学生が操作するiPax画面」をモニタリングすることができます(特許出願済)

(左)管理画面と(右)学生画面:学生が操作する状況がリアルタイムに管理画面に表示されます。

5.聴診部位記録機能

 

 学生が聴診した部位は個人毎に記録され、管理者はいつでもそのデータを確認することができます(特許出願済)


5.お問合せ

テレメディカカスタマーセンター

email 3sp@telemedica.co.jp

デモ機、デモライセンスをご希望の方は こちら


提供会社 株式会社テレメディカ

住所 横浜市青葉区青葉台1-3-9

電話 045-532-4613

会社HP(日本語・英語) https://telemedica.jp/ja/

iPaxサイト(日本語・英語) https://kikuzosound.com/