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心音聴診トレーニング「ステップワイズ・アプローチ」06

解説 髙階經和先生(公社)臨床心臓病学教育研究会理事長、髙階国際クリニック院長

ラエネックが1816年に木製聴診器を発明して既に2世紀が経っている。そして今日まで医療診断技術は長足の進歩を遂げた。ITやAIが科学のあらゆる分野に導入され、人類はその恩恵を蒙っている。

しかし、果たしてそれが21世紀の今日、先人たちの努力によって確立された臨床医学の基礎である「医師と患者」の関係にどういった変化をもたらしているのだろうか?今日の情報社会にあって、人々は過去に築かれた先人の贈り物を軽視し、時には無視しているのではないだろうか?こういった現象を憂えるアメリカの医師たちや、著者らは聴診器が「医師と患者」間の単なるコミュニケーション・ツールとしてだけではなく、聴診器が持つ診断機能を見直したいのである。聴診手技の習得とは、Barrettらが唱える「聴診とは、反復、反復の繰り返しである」という言葉は聴診に代表される臨床医学の一面を表している。現代の医学就学者の環境を考えると、タブレットやスマートホン上で学習でき、さらに楽しく学ぶゲーム的要素が必要だと考える。筆者は株式会社テレメディカと共に、画面上の大動脈部位、肺動脈部位、三尖弁部位、僧帽弁部位に聴診器チェストピースを移動させて心音・心雑音を聴く聴診アプリ「オースカレイド」(Ausculaide =auscultation aide)を完成させた。聴診スピーカ聴くゾウを接続するとその音はまさに患者そのものである。さらに聴くゾウでは、スリルも触れることができる。現代の医学就学者が楽しみながら聴診を学ぶ優れたツールである。

ステップワイズ・アプローチ

1974年に髙階經和先生が録音したカセットテープからご紹介しています。当時神戸大学医学部で臨床診断学を教えていた時代に制作した心臓聴診の解説です。心音・心雑音のトレーニングにお役立てください。

【解説音声】ステップワイズアプローチ10 収縮期雑音①

収縮期雑音の聴診です。漸減性の収縮期雑音、プラトー雑音、漸増性雑音や収縮中期ダイヤモンド型雑音を聴いてみましょう。

【解説音声】ステップワイズアプローチ11 収縮期雑音②

収縮期雑音の聴診です。S1S2に全区間性収縮期雑音(プラトー雑音)がアドオンされます。

※ステップワイズアプローチは全31症例で構成されています。ここでは10~11を紹介させていただきました。

学術論文抜粋『聴診は必要か?』ー動脈管開存ー

(T. Anthony Don Michael, M.D.;Contemporary Internal Medicine:Vo.9,No.12, December 1997)訳 髙階經和先生

動脈管開存の診断は(第2肋間左胸骨縁)大動脈弁部位あるいは、冠動静脈瘻(心尖部)の診断はS2に最強点を持つ連続性雑音により付けることが出来る。頸部に聴かれる連続性雑音は静脈性コマ音であり、静脈を圧迫することで消失する。妊婦の乳房の上で聴かれるこの種の雑音は「乳房スフレ」(ふくらみ)と呼ばれる。

動静脈シャントでは動脈上に圧を加えると徐脈(Barham’s sign)となる(注:血管運動神経反射のために、起こってくる)。

遺伝的毛細管拡張症があり、中心性チアノーゼと鼓状指が見られる患者で、駆出音の後に著明な静脈拍動がなく、長い収縮期雑音が続き、単一の大動脈性S2(IIa)が聴かれるのはFallot 四徴症である。

鼓状指とチアノーゼ、単一のS2が聴かれる成人は、右-左シャントと重症の肺高血圧を伴ったEisenmenger症候群である。


オンラインで学ぶフィジカルアセスメント学習システムiPax(アイパクス)

画面に表示された前胸部イラストをアイコン操作で聴診します。アイコンが移動した部位の聴診音が再生され、心音と肺音のON/OFFを切り替えることができます。また、心拍数を変更したり、脈の触診をしながら聴診することも可能です。

iPax紹介ページ


このサイトの情報は、髙階經和先生より提供いただいた資料およびカセットテープ音声をもとに株式会社テレメディカが制作しています。

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